懐石料理
和心を以て自然を、人を推し量り続ける、日本を魅せる懐⽯
強羅花壇の料理の起源は「懐石」にあります。
懐石とは形式を示しているのではなく料理に対する態度や姿勢、精神性を含めて意義づけているものです。
強羅花壇の料理とは舌や胃を満たすのではなく自然と美と味、すべての調和を愉しむ心を豊かにする真心を込めた料理であり川の流れや水脈、山の連なりや地脈を読み解き、人工的に規定された産地ではなく自然的な産地の良質な食材にこだわり尽くした料理です。
「懐石料理 花壇」は、富士という土地の持つ目に見えない力――地脈、水脈、風土を読み取り、それを一皿一皿に昇華させることを目指しています。
富士山の山頂に積もった雪が長い年月をかけて地中に浸透し、やがて伏流水となった水。
この清らかな天然水を引き、すべての料理の出汁の基礎とすることで土地そのものが息づくような味わいを生み出しています。
この出汁と共鳴するのが、同じ水系で育まれた米や山葵、野菜などの食材です。人間が引いた社会的な区切りではなく、富士を中心とした山系という“大地の韻律”に沿って、テロワールの本質に根ざした食材選びを行っています。これは“食材を選ぶ”というよりも、“土地に選ばれた食材と向き合う”という姿勢に近いかもしれません。


また、地域の生産者との対話もこの料理の大きな礎です。作り手が日々重ねている営みや工夫に深く耳を傾けながら、その魅力を最大限に引き出す調理法を探求すること。その過程は、「懐石料理 花壇」の一皿に“地域の物語”を織り込むことでもあり、食を通じた地域の循環や活性化にもつながります。
さらに「懐石料理 花壇」では、伝統的な枠組みにとどまることなく、ジビエや海外由来の食材を用いた新たなアプローチも意欲的に取り入れています。懐石という形式の本質――“自然と人の調和、美意識と精神性”を軸に据えながら、今という時代にふさわしい新たな表現を模索しています。


懐石の系譜を受け継ぎつつ変わりゆく時代や嗜好性の変化に合わせて日本に、そして世界に学び食材の組み合わせや調理方法を探求し和心を以てお客さまを常に推し量り続ける
“⽇本をみせる懐⽯”が強羅花壇の料理です。
カウンター割烹
五感で味わう、一期一会の一皿
“懐石料理 花壇”に 併設されるカウンター割烹では、懐石の精神を大切にしながら一品一品に焦点を当てた、より自由な食の体験をご用意しています。
カウンター越しに目の前で鰹節を削って取る出汁の湯気と香りや、うなぎを焼き上げる香ばしい音と香り。調理の工程そのものが食の一部となるような臨場感に包まれながら、五感を通じて料理と向き合う時間をお楽しみいただけます。
料理はすべて、お客さまの様子を見ながら最適なタイミングで提供されます。季節や空気、会話の流れに応じてその瞬間にもっともふさわしい一皿が差し出される――それは形式にとらわれず、その場だからこそ生まれる一期一会の体験です。
また、使用する食材にも妥協はありません。天城の山葵や御殿場のお米、旬の中でも富士山系ならではの恵みを厳選し、その魅力を引き出す調理を心がけています。
カウンターという親密な距離感で交わされる、料理人とお客さまとの静かな対話。ここでしか味わえないひとときをどうぞご堪能ください。


※懐石料理:12歳以下のお客様はお部屋食もしくは個室でのご提供となります。
※カウンター割烹:18歳以上 17歳以下のお子様がご一緒で割烹をご希望の場合は、空き状況やご予約人数様にもよりますが個室のご案内も可能です。
※上記、施設ではドレスコード(スマートカジュアル)をお願いしております。